毛を剃ると濃くなる?太くなる?

ムダ毛を剃ると、毛が濃くなってしまうからやめておいた方がいいよ」、こんな話を誰もが聞いたことがあると思います。

しかし、この話は本当でしょうか?

  • 毛は剃ると濃くなる
  • 「剃ると濃くなる」はウソ

この両方の意見があります。

結論から言うと、「両方正しい」ということになります。どういうことなのか、見ていきましょう。

「剃ると濃くなる」はウソ?

  • 毛の根元は太いので、剃った断面は太い。だから毛が濃くなったように見えるだけ。
  • 剃って伸びた毛先は尖っていない。だから太く見えるだけ。
  • ムダ毛処理を始めるのはムダ毛が生え始める成長期の頃で、さらに成長とともにムダ毛の量も増えていく。これを「剃ったから毛の量が増えた」と勘違いをしている。
  • 毛を剃ると濃くなる噂毛を剃ると濃くなるという医学的な根拠はない。

これが、「剃っても濃くならない」派の意見です。

やっぱり、剃ると濃くなるのでは?

  • 大人になってから剃り始めた毛が、明らかに毛が太くなっている気がする
  • マウス実験では、毛を剃ったマウスの毛が5~10%程度太くなったという結果が出た
  • 剃っても濃くならない、という医学的根拠がない

これが、「剃ると濃くなる」派の意見です。

毛を剃ると濃くなるという医学的根拠もなければ、毛を剃っても太くはならないという医学的根拠もありません。ちょっと面白いですね。

結論「毛はカミソリで剃ると太くなる」

冒頭で、濃くなる、濃くならない、これらは両方正しいとお伝えしました。

どういうことかといいますと、「剃る」という言葉の解釈の違いで、答えが変わってくるのです。

「剃る=毛をカットする」の場合

「剃る」の意味を、「肌の表面で毛をカットする行為」と解釈したときには、
「毛は剃っても濃くならない」という答えになります。

毛は、毛先であろうが根元部分であろうが、カットしただけでは毛が濃くなることはありません。

「剃る=肌に刃物をあてて毛を削り落とす」の場合

「剃る」の意味を、「肌に刃物をあてて毛を削り落とす行為」と解釈したときには、
「毛は剃ると濃くなる」という答えになります。

皮膚に刺激を与えるような剃り方をすると、毛は濃くなる、ということです。

皮膚への刺激が大きいほど毛はより濃くなる傾向にあり、カミソリのように皮膚への刺激が強い剃り方では毛は濃くなりやすいです。反対に、電気シェーバーのように皮膚に刺激の少ない剃り方では毛は濃くなりにくいです。

なぜ剃ると毛が濃くなるのか?

毛にはいろんな役割がありますが、皮膚を守るという役割もしています。肌にカミソリなどで刺激を与えると、私たちの体は肌を守ろうとして、体毛を濃くするよう働きかけるのだそうです。

とはいえ、濃くなるにも限界がありますので、すでに剃ってムダ毛処理をしている毛は、それ以上太くなることはありません。逆に、剃ることをやめれば、しばらくすると毛は少し細くなるようです。

抜いた場合は濃くなる?

毛を抜くと毛根部に刺激がありますが、表皮への刺激はありません。毛根部への刺激が毛を太くすることはありませんので、毛が太くなるということはないようです。

反対に、毛を抜くことで毛を生やすための組織である「毛乳頭」がダメージを受けるので、毛は細く生えにくくなると思われます。

抜いてムダ毛処理をしている方は、抜き始めた最初の頃は激痛だったのに、処理を繰り返しているうちに抜く痛みが薄くなり、しかも抜けやすくなっているはずです。

これは、毛を生やす毛乳頭が弱ってきているせいだと思われます。

だからといって毛を薄くしようとして毛を抜く処理を行うと、埋没毛などのトラブルが起こって「毛穴が汚く」なってしまいますので、毛を抜いて処理することはしないようにしましょう。